「東洋・日本陶磁の至宝 ―豊麗なる美の競演」展 出光美術館
日比谷・有楽町
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丸の内の出光美術館では開館50周年記念、「東洋・日本陶磁の至宝 ―豊麗なる美の競演」展が
開かれています。
会期は9月25日(日)までです。

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中国、朝鮮の陶磁です。

「青花龍文壺」 明「宣徳年製」銘 景徳鎮官窯
明006

高さ52cmの堂々とした姿の壷で、三本爪の龍が勢い良く飛んでいます。
壷の肩に神面のような顔も描かれています。
朝貢国だったシャム(現在のタイ)へ賜った品の可能性が高いそうです。

「金襴手孔雀文共蓋仙盞瓶」 中国 明・嘉靖「冨貴佳器」銘 景徳鎮窯 重要美術品
陶磁0

仙盞瓶(せんさんびん)とは西アジアの金属器の形を模した陶器の水注のことです。
胴に金彩で孔雀と牡丹を描き、蓋には犬の形のつまみが付いています。

「青花臙脂紅彩龍文瓶」 一対 清「大清乾隆年製」銘 景徳鎮官窯
明004

青花(染付)で波、佩飾(はいしょく)、雷文、雲気文が描かれ、臙脂紅で龍とコウモリが描
かれています。
コウモリ(蝙蝠)の蝠は福と同音の吉祥文様です。
精緻な作りで、龍の顔には濃淡を付けて立体的に表現されています。
五本爪の龍は皇帝専用の品だけに描かれるので、宮廷調度品だったと思われます。

「粉彩桃花文天球瓶」 清「大清乾隆年製」銘 景徳鎮官窯
明007

粉彩は西洋の七宝を応用して絵画のような写実的な絵付けを行なう技法で、
清時代に開発されています。
高さ51cmの大きな瓶に桃の花や実を写実的に描いています。
葉も緑と青緑に塗り分けられ、桃の実は点描で立体感や手触りまで表しています。
細かい描線も表され、焼き物というより絵画を貼り付けたような感じです。

「粉青沙器象嵌牡丹文共蓋四耳壺」 朝鮮 朝鮮王朝時代
陶磁1

粉青沙器は李氏朝鮮時代の15世紀を中心に作られた、白土を化粧掛けし、
透明釉を掛けたものを云います。
丸々とした姿で、蓮弁文、鋸歯文、唐草文、雷文が彫られていて、
蓋と胴を結ぶ紐を通す耳が付いています。


日本の陶磁です。

「色絵鳳凰文共蓋壺」 野々村仁清 江戸時代前期 重要文化財
花鳥004

高さ45・4㎝の大きな壺で、蓋の付いた中国風の形をしています。
菊唐草の地模様の中に窓を4つ作り、それぞれ鳳凰が描かれています。
肩や蓋には牡丹をあしらい、全体に金襴をふんだんに施しています。
丸亀京極家の伝来品とのことです。
京焼では華麗な色絵は大名に好まれたので、その需要に合わせて、
ブランドとしての京焼を作り上げたそうです。

「色絵芥子文茶壺」 野々村仁清 江戸時代前期 重要文化財
仁清002

高さ43.4㎝の大きな壷で、ころりとした親しみやすい形をしています。
肩に金彩で切箔を散らしたように描き、赤い芥子の花を金の輪郭線で取り巻き、
裾に「仁清黒」と呼ばれる漆のような黒を配しています。
屏風絵と蒔絵の意匠を焼き物に融合した作品とのことです。

「色絵菊文大皿」 古九谷 江戸時代前期 口径47㎝
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緑、黄、紫を使った青手九谷です。
径47㎝あり、大皿の中でも特に大きく、縁には水流、底には渦巻き模様が
びっしりと描き込まれています。
九谷特有の濃い色合いと相まって、目のくらむような迫力があります。

「織部千鳥形向付」 七客 美濃窯 桃山時代 
桃山004

千鳥は古来から絵にも文芸にも愛好されている題材です。
型で作ってあって、七客揃うと、千鳥の群れが波間を飛んでいるように見えます。

「色絵花鳥文八角共蓋壺」 柿右衛門 江戸時代前期 重要文化財
陶磁2

高さ61.5㎝ある、柿右衛門としては最大級の作品です。
蓋と肩の地文は唐草で、上に牡丹が、胴には白いにごし手の上に
牡丹、竹、菊、梅、小鳥が描かれています。
輸出用に作られた作品で、これもイギリスからの里帰り品とのことです。

「銹絵染付金銀白彩松波文蓋物」 尾形乾山 江戸時代中期 重要文化財
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蒔絵硯箱などの木器を元にしたと思われ、素地の上に金銀や白、染付を使って
松を描いています。
内側は白化粧に金彩と染付で波を描き、砂浜の松林を表す意匠になっています。

「銹絵楼閣山水図八角皿」 「寶永年製」銘 尾形乾山 1704-1711年
仁清007

唐の詩人、章八元の「題慈恩寺塔」に依った絵柄で、銹絵で水墨のような
味わいを出しています。

十層突兀在虛空 四十門開面面風と書かれていて、描かれている絵はここには
書かれていない、滿城春樹雨濛濛の詩句を想像させています。


茶の湯のうつわの展示です。

「祥瑞蜜柑水指」 景徳鎮窯 明時代末期
茶4-6-2010_003

祥瑞(しょんずい)とは、日本の茶人の好みに応じて、景徳鎮で作られた
磁器のことです。
ミカンのように丸くふくらんだ形には安定感があります。
片面にはオシドリ、牡丹、竹、虫などが描かれていますが反対側には
丸紋という小さな丸い模様を三段にして並べてあります。
半分ずつ違う絵柄にする片身替りというデザインは中国には無く、
日本のものだそうで、日本からの注文であることを示しています。

「珠光青磁茶碗」 同安窯系 南宋時代
茶4-6-2010_005

室町時代の茶人、村田珠光がこの系統の器を抹茶茶碗に採用した
ことによる命名です。
青磁といっても、格式の高い青磁ではなく、薄緑色をしています。
浅い作りで、外側には櫛目模様、見込み(内側)にも丸く猫掻き文と呼ばれる
引っ掻き模様が入り、底には緑色の釉薬が溜まっています。
村田珠光はこのようなくだけた物を好んだとのことです。

「絵唐津丸十文茶碗」 桃山時代
陶磁3

出光佐三による数多くの古唐津コレクションのきっかけとなった品とのことです。
ふっくらとした茶碗で、赤褐色の素地に青味がかった釉が掛かっています。
使いこまれていたらしく、高台は擦れて丸くなっています。


他にも、青磁や白磁、灰釉や志野など、さまざまの種類の陶磁器の揃った、
出光美術館ならではの見応えのある展覧会です。

展覧会のHPです。


次回の展覧会は開館50周年記念、「大仙厓展」です。
会期は10月1日(土)から11月13日(日)までです。

仙厓8-6-2016_005

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【2016/09/10 20:03】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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