「ビアトリクス・ポター150周年 ピーターラビット展」 Bunkamuraザ・ミュージアム
渋谷
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渋谷のBunkamuraザ・ミュージアムでは、「ビアトリクス・ポター150周年 ピーターラビット展」が
開かれています。
会期は10月11日(火)までです。

ピーター0


ビアトリクス・ポター(1866-1943)の描いた、「ピーターラビットの絵本」シリーズの原画を中心に、
200件以上の作品・資料を展示する展覧会です。

展示作品はすべて英国ナショナルトラストの所蔵です。
ポターはロンドンの裕福な家庭の生まれで、一家で避暑に訪れたイングランド北部の
湖水地方を気に入り、後に農場を購入して住んでいます。
「ピーターラビットの絵本」シリーズの多くはこの湖水地方を舞台にしていて、
現在も絵と同じ景色や建物が残っています。
ポターは設立間もないナショナルトラストの支援を行なっており、購入した湖水地方の
広大な土地も遺贈しています。

「ピーターの素描」 1898年 鉛筆、紙
ピーター2

ピーターラビットのモデルとなった、ペットのピーター・パイパーです。
ロンドンのシェパード・ブッシュのアックスブリッジ・ロードにあったペットショップで、
「法外な値段で」買ったということです。
素描を観ると、ポターが優れた観察眼と描写力の持ち主だったことが分かります。

現在のその辺りをグーグルアースで見ると、スターバックスやマクドナルド、KFCが
並んでいる、庶民的な通りです。

「ピーターラビット」は、ビアトリクス・ポターの家庭教師だったアニー・ムーアの息子の
ノエルに1893年9月4日に送った絵手紙が始まりです。

後に、この話を出版しようと思い立ち、ノエルの持っていた手紙から写しを描いていて、
その直筆写しも展示されています。

出版社に「ピーターラビットのおはなし」を持込みますが、条件が合わず、
すべて断られたため、私家版を250部発行しています。
この私家版は評判が良く、カラー版が出版され、シリーズが始まります。

私家版「ピーターラビットのおはなし」挿絵 1901年 インク、紙
ピーター3

マクレガーさんの畑に忍び込んで、ニンジンを食べているピーターです。
隣にコマドリも止まっています。

「ピーターラビットのおはなし」挿絵 水彩、インク、紙
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「ベンジャミンバニーのおはなし」挿絵 水彩、インク、紙
ピーター5

ピーターラビットといとこのベンジャミンバニーはマクレガーさんの畑に残してきた
ピーターの上着を取り戻します。

「ベンジャミンバニーのおはなし」挿絵 水彩、インク、紙
ピーター4

ついでにタマネギを赤いハンカチに包んで持ち帰ろうとしますが、
猫に見付かってしまい、大変なことになります。

その他、「リスのナトキンのおはなし」「2ひきのわるいねずみのおはなし」
「ティギーおばさんのおはなし」「ジェレミー・フィッシャーどんのおはなし」
「こねこのトムのおはなし」「あひるのジマイマのおはなし」など、数多くの
作品の草稿や挿絵が展示されています。

「ピーターラビットのおはなし」の日本での正式の出版は1971年の石井桃子訳で、
シリーズのほとんどは石井桃子が訳しています。
ピーターのおとうさんは農家のマクレガーさんのおくさんにミートパイにされて
しまっていますが、「your Father had an accident there」を、「じこにあって」と、
イギリス風のユーモアを活かした訳になっています。
私も会場でそれぞれのおはなしを思い出して、懐かしい気持ちになりました。

さまざまな可愛いグッズも販売されています。
ポターは関連商品の企画にも携わっていて、キャラクタービジネスの先駆者とも言えます。
女性の社会進出が難しかった時代にあって、稀有な存在でもあります。

ピーターラビットファンには見逃せない、貴重な展覧会です。
作品はどれも小さいので、混雑を避けて観に行かれると良いでしょう。

ザ・ミュージアムの隣の「カフェ・ドゥマゴパリ」はマクレガーさんの畑になっていて、
ピーターが脱いでいった青い上着と靴が吊るしてあります。
会期が終わるまでに、ピーターたちが取り返しに来るかもしれません。

ピIMG_0225


展覧会のHPです。


次回の展覧会は、「ピエール・アレシンスキー展」です。
会期は10月19日(水)から12月8日(木)までです。

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【2016/09/13 20:00】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(2) |
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  • こんばんは。
  • コメント有難うございます。

    「ほつれ髪の女」は素晴らしい作品で、強く印象に残っています。
    shanpanさんのブログも興味深く拝見しています。
    「東京は遊園地のようだ。」というのは本当にその通りだと思います。
    お金があればなおのことですが、無くてもそれなりに楽しめるのが東京の魅力です。
    私もその気持ちがあって、ブログを始めました。

    これからもshanpanさんのブログ、楽しみにしています。

    【2016/09/14 21:30】 url[chariot #/8nqih4Y] [ 編集]
  • 初めてのコメント
  • 初めてコメント失礼いたします。
    syanpanと申します。
    素敵なブログ、感じ入ります。

    Bunkamuraでは「ピーターラビット展」が開催されているのですね!

    そして次回の展覧会は、「ピエール・アレシンスキー展」が楽しそうです。おどろおどろしい赤がいい感じのポスターですね。

    折を見て足を伸ばそうと思います。

    Bunkamuraザ・ミュージアムはダ・ヴィンチの「ほつれ髪の女」という小さいですが素敵な女性の絵を、以前見たので、とても思い出に残っています。

    楽しみにブログ拝見させていただいております。

    【2016/09/14 17:48】 url[syanpan #-] [ 編集]
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