「ダリ展」 国立新美術館
乃木坂
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六本木の国立新美術館では、「ダリ展」が開かれています。
会期は12月12(月)までで、火曜日は休館日です。

ダリ0


サルバドール・ダリ(1904‐89)の初期から晩年まで作品を中心にした、大規模な回顧展で、
1928年にルイス・ブニュエルとともに製作した映画、「アンダルシアの犬」も上映されています。

初期の作品はキュビスム風だったりして、後のダリとは違います。

「子ども、女への壮大な記念碑」 1929年 国立ソフィア王妃芸術センター
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シュルレアリスムの作風は1926年の「巻髪の少女」「岩の家の人物」
(共にサルバドール・ダリ美術館)に現れていますが、1929年頃に
本格的に始まっています。

「謎めいた要素のある風景」 1934年 ガラ=サルバドール・ダリ財団
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右側に居るのは子ども時代のダリ、左はベックリンの「死の島」を思わせ、
イーゼルを前にした画家は深く敬愛したフェルメールの「絵画芸術」に
倣っているとのことです。
ダリ自身の過去、現在、未来を表していることになります。
饒舌な描き込みは無く、広い空間は観る人の想像を膨らませる、
気持ちの良い作品です。

「奇妙なものたち」 1935年頃 ガラ=サルバドール・ダリ財団
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「ウラニウムと原子による憂鬱な牧歌」 1945年 国立ソフィア王妃芸術センター
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1945年の広島と長崎への原爆投下に強い衝撃を受けて描いた作品とのことで、
女性の顔の部分が爆撃機の形になっています。
ピカソの「ゲルニカ」(1937年)を思い出します。

「ポルト・リガトの聖母」 1950年 福岡市美術館蔵
ダリ3

古典絵画を取り入れた作品で、聖母は愛妻のガラをモデルにしています。
ポルト・リガトはバルセロナの北にある地中海沿いの港町で、
第2次世界大戦後にダリ夫妻が住んでいました。
建物が分割されているのは、原子核の構造を表しているとのことで、
現代科学への関心の深さを示しています。

「素早く動いている静物」 1956年頃 サルバドール・ダリ美術館
ダリ2


「テトゥアンの大会戦」 1962年 公益財団法人諸橋近代美術館
縦3m、横4mほどもある大作で、1860年のモロッコのテトゥアンでの
スペイン軍とモロッコ軍の戦いを描いています。
ベラスケスなどの古典を取り入れた壮大な画面で、ダリ自身と妻のガラも
描き入れています。

展示されている作品数も多く、ダリの幻想的世界をたっぷりと味わえる展覧会です。

展覧会のHPです。

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【2016/09/29 19:55】 美術館・博物館 | トラックバック(1) | コメント(2) |
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  • こんばんは。
  • たっぷりダリを味わえる展覧会でした。
    古典もしっかり吸収しているのには感心します。
    やはり只者ではない画家です。

    【2016/10/03 19:54】 url[chariot #/8nqih4Y] [ 編集]
  • 圧倒的なダリワールド
  • 260点のダリワールド、圧倒されますね。ひげや時計の強烈な印象もインパクトありますが、過去の巨匠作品や、原爆や科学の取り込みはダリの強力な意欲が伝わります。大作に加えて細密な習作も印象的でした。

    【2016/10/03 08:50】 url[あかーる #X037UcDo] [ 編集]
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    サルバドール・ダリSalvador Dalí シュールリアリズムを代表する画家・ダリの回顧展が六本木の国立新美術館で開催されています。今回のダリ展は、フィゲラスのガラ=サルバドール・ダリ財団、フロリダ州セント・ピーターズバーグにあるダリ劇場美術館、マドリードの国立ソフィア王妃芸術センター世界の3つの主要なダリ・コレクションから招来される作品を中心に、ダリ芸術のあらゆる側面が紹介されています。...
    【2016/11/26 12:36】

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