「高橋由一から藤島武二まで 日本近代洋画への道」展 新宿 中村屋サロン美術館
新宿三丁目
chariot

中村屋サロン美術館では、「高橋由一から藤島武二まで 日本近代洋画への道 
山岡コレクションを中心に」展が開かれています。
会期は12月11日(日)まで、入館料は一般300円です。

近代洋画0


笠間日動美術館の所蔵する山岡コレクションから、近代日本の洋画を開拓した
画家たちの作品、約30点を展示する展覧会です。 
山岡コレクションはヤンマーディーゼルの創業者、山岡孫吉(1888-1962)の蒐集した、
江戸末期から昭和期にかけての日本の洋画のコレクションです。

「丁髷姿の自画像」 1866-67年頃 
高011

日本最初の洋画家として、西洋画の普及に尽くした高橋由一(1828-94)の
現存する唯一の洋画による自画像です。
顔は長く、口は大きかったという特徴をよく捉えています。
立体感を強調するため、顔の陰翳を濃く描いています。

「鮭図」 1879-80年
高013

鮭の絵は好まれたのか、高橋由一は何枚も描いています。
板に直接描かれていて、逆に木目は描いてあるのではないかと
錯覚しそうです。
荷札には日本橋中洲町とあります。

2012年に東京藝術大学大学美術館で開かれた、「近代洋画の開拓者 高橋由一」展の記事です。

川村清雄 「ベニス風景」 制作年不詳
川村清雄(1852-1934)は幕臣の子で、幕府崩壊後の1871年に徳川家派遣留学生として、
法律や政治を学ぶためアメリカに留学しますが、絵の才能を認められ、西洋画を
学ぶことを決心します。
パリやヴェネツィアで学んだ後、1881年に帰国し、幕臣だった勝海舟の保護を受けています。

2012年に江戸東京博物館で開かれた、「維新の洋画家 川村清雄」展の記事です。

山本芳翠 「けしと小鳥」 1892年
近代洋画1

山本芳翠(1850-1906)は1878年から1887までフランスに留学し、新古典主義の画家、
ジャン=レオン・ジェロームに師事し、本格的な西洋画を学んでいます。
法律の勉強のために留学していた黒田清輝に画家への道を奨めたのは山本芳翠です。
帰国後は川村清雄、小山正太郎、原田直次郎らとともに明治美術会を設立しています。

ラグーザ玉 「保津川の渓流」 制作年不詳
近代洋画2

ラグーザ玉(1861-1939)は旧姓清原、工部美術学校の教師だったイタリア人彫刻家、
ヴィンチェンツォ・ラグーザから絵画を習い、ヴィンチェンツォと結婚してパレルモに渡り、
そこで画家として活躍しています。

小山正太郎 「青梅風景」 1902年
近代洋画3

小山正太郎(1857-1916)は工部美術学校でフォンタネージの指導を受けています。
明治美術会に参加しますが、後に帰国した黒田清輝により1896年に白馬会が
結成されると、小山たちは旧派として退けられていきます。
その後、不同舎を設立し、青木繁、満谷国四郎などを教えています。
小山はフォンタネージのバルビゾン派風の画風の影響を受けたとのことで、
この作品もバルビゾン派の雰囲気があります。

岡田三郎助 「彫刻師」 1890-91年
近代洋画4

岡田三郎助(1869-1939)は白馬会の創立に参加し、1897年にフランスに留学し、
ラファエル・コランに師事しています。
ラファエル・コランは黒田清輝の師でもあります。
フランス留学前の作品で、まだ色調は暗く、明るい色彩の白馬会より、脂派と呼ばれた
明治美術協会に近い色調です。

満谷国四郎 「かりそめの悩み」 1907年
近代洋画5

満谷国四郎(1874-1936)はフランスでジャン・ポール・ローランスに学び、
帰国後に太平洋画会を設立しています。
太平洋画会は明治美術会の後進となる団体で、外光派の白馬会に対抗す
る勢力となります。

青木繁 「二人の少女」 1909年
チラシに使われている作品です。
青木繁(1882-1911)は久留米から上京後、小山正太郎の不同舎に学び、
東京美術学校では黒田清輝の指導を受けています。
もっとも、黒田に対してはあまり素直な生徒ではなかったようです。
亡くなる2年前の作品で、久留米時代に絵を教わった森三実を頼って
佐賀に滞在中に描いています。
モデルは森の娘さんで、適当な傘を探して、一日佐賀の町を歩いたそうです。
傘を通した光によって、何かおしゃべりしている二人の姿を浮かび上がらせています。

高橋由一に始まる近代日本洋画が、明治美術協会や白馬会などの流れをつくりながら
進んできた跡を辿ることの出来る、興味深い展示です。

展覧会のHPです。

関連記事
スポンサーサイト

【2016/12/06 20:16】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
comment
 
コメントを書く
コメントは承認後に公開されます。ご了承ください。
please comment















管理者にだけ表示を許可する

trackback
trackback url ↓
http://nekoarena.blog31.fc2.com/tb.php/3145-41da73c7

プロフィール

chariot

Author:chariot
東京のビルの多い街で暮らしています。

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

カテゴリー

ブログ内検索

月別アーカイブ

リンク

このブログをリンクに追加する

RSSフィード


| ホーム |