「これぞ暁斎!世界が認めたその画力」展 Bunkamuraザ・ミュージアム
渋谷
chariot

渋谷のBunkamuraザ・ミュージアムでは、ゴールドマン コレクション、「これぞ暁斎!
世界が認めたその画力」展が開かれています。
会期は4月16日(日)までです。

暁斎12-23-2016_001


河鍋暁斎(天保2年:1831-明治22年:1889)は幕末から明治にかけての絵師で、
はじめ歌川国芳に弟子入りし、その後狩野派に学び、後にさまざまな画法も手掛けて、
多彩な画業を展開しています。

展覧会では、イギリス在住で暁斎の作品の収集家であるイスラエル・ゴールドマン氏の
コレクションから、肉筆画を中心に約170点が展示されています。
弟子だったジョサイア・コンドル(この展覧会では英語風にコンダ―と表記)の旧蔵品もあります。

「象とたぬき」 紙本淡彩 1870年以前
暁斎3

暁斎は文久3年(1863)に両国で見世物に出ていた象を写生しています。
暁斎は天保8年(1837)に歌川国芳に弟子入りして、常に写生を心掛け、8歳の頃には
洪水で流れ着いた生首を拾って写生して、周囲を驚かせたこともあるそうです。
この絵も元は画帖の一部です。

「烏瓜に二羽の鴉」 絹本着彩 1871-89年
暁斎4

暁斎は鴉の絵を得意としており、この展覧会でも10点以上展示されています。
明治14年(1881)、上野で開催された第2回内国勧業博覧会では「枯木寒鴉図」を出品して、
絵画の分野で最高賞にあたる妙技二等賞牌を受賞し、戯画で有名だった暁斎が正統的な
絵画の画家としても高く評価されることになります。

「名鏡倭魂 新板」 大判錦絵三枚続 1874年
暁斎5

明治7年の作で、鍛え上げた名鏡の輝きが悪魔外道を退治しているところです。
幕末明治初期の激動期にあって、暁斎も政治風刺の絵をよく描いています。
明治3年には風刺画による筆禍事件を起こしたため、翌年にはそれまで名乗っていた
「狂斎」を「暁斎」に改めています。

「動物の曲芸」 紙本着彩 1871-89年
暁斎6

猫や鼠、コウモリが綱渡り、梯子乗り、空中ブランコなどの曲芸を披露しています。
暁斎はさまざまの動物を面白く描いていて、鳥獣戯画や国芳の猫の絵を思い出します。

「鍾馗と鬼」 紙本着彩、金泥 1882年
暁斎7

「鬼を蹴り上げる鍾馗」 紙本淡彩 1871-89年
暁斎0

厄除けの神、鍾馗(しょうき)もよく描いています。
縁起物として注文が多かったのでしょう。
狩野派などの伝統的な技法を身に付けていることが分かります。

「地獄太夫と一休」 絹本着彩 1871-89年
暁斎10

地獄太夫は室町時代の遊女で、山賊にかどわかされて堺に遊女として
売られますが、現世の不幸は前世の行ないの故であるとして、
着物には地獄変相図を刺繍していたそうです。
一休宗純とも親交があったということで、三味線を鳴らす骸骨の上で
一休が踊っています。
打掛には地獄変相図ではなく、七福神や珊瑚、寿の文字、帯には
遊ぶ唐子と布袋様が描かれています。
暁斎は地獄太夫の画題も好んで描いていて、あちこちの展覧会でも、
図柄の少しずつ違う絵が展示されていました。

「百鬼夜行図」 紙本着彩、金砂子 1871-89年
暁斎8

右隻
暁斎12

左隻
暁斎11

妖怪たちが夜中に行列して歩く「百鬼夜行」は古くから絵巻物などによく描かれています。
右隻では意気揚々と行進し、左隻では昇る朝日に慌てふためいています。

「半身達磨」 紙本淡彩 1885年
暁斎9

最初の暁斎コレクションで、ジョサイア・コンドルの旧蔵です。
ロンドンのオークションで、55ポンドで落札したということです。
大胆な筆遣いの衣の表現と、毛の一本一本までていねいに描き込む
細密さが一体となった、暁斎の技量の高さを示す作品です。
暁斎は仏画も多く手掛け、晩年は毎日、観音を描いていたそうです。

暁斎の作品は確かな画力に裏打ちされ、いろいろな技法を見せてくれて、
闊達でユーモアにあふれ、観ていて飽きません。

展覧会のHPです。


次回の展覧会は「写真家 ソール・ライター展」です。
会期は4月29日(土・祝)から6月25日(日)までです。

ライター13

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