「大エルミタージュ美術館展 オールドマスター 西洋絵画の巨匠たち」 六本木 森アーツセンターギャラリー
六本木
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六本木の森アーツセンターギャラリーでは
「大エルミタージュ美術館展 オールドマスター 西洋絵画の巨匠たち」が開かれています。
会期は6月18日(日)まで、5月15日(月)は休館日です。

エルミタージュ1


ロシアのエカテリーナ2世(1729-1796)の購入した絵画に始まるエルミタージュ美術館の
コレクションのうち、16世紀から18世紀にかけての作品、85点が展示されています。
エカテリーナ2世の購入した作品がどれか分る表示もされています。

ウィギリウス・エリクセン 「戴冠式のローブを着たエカテリーナ2世の肖像」 1760年代
エルミタージュ8

会場の最初に展示されています。
戴冠式の正装で、王冠を被り、王笏と宝珠を持ち、豪華なオコジョ(シロテン)の毛皮を
あしらったローブを着ています。
衣装にはロシア帝国の紋章、双頭の鷲が刺繍してあります。


作品は国別に展示されています。

第1章 イタリア:ルネサンスからバロックへ

ティツィアーノ・ヴェチェッリオ 「羽飾りのある帽子をかぶった若い女性の肖像」 1538年
エルミタージュ6
 
代表作の「ウルビーノのビーナス」と同じ頃の作品で、モデルの顔も
「ウルビーノのビーナス」と似ており、愛人ではないかと言われています。
お洒落な帽子を被り、上着にはボタンを掛ける紐も描き込まれています。

ポンペオ・ジローラモ・バトーニ 「聖家族」 1777年
エルミタージュ9

かがやく聖母子を中心に、ヨセフ、マリアの母アンナ、洗礼者ヨハネに羊、
それに天使まで一つの画面にまとめられています。


第2章 オランダ:市民絵画の黄金時代

フランス・ハルス 「手袋を持つ男の肖像」 1640年頃
肖像画の名手、フランス・ハルスの作品で、裕福で自信ありげな市民を描いています。

レンブラント・ハルメンスゾーン・ファン・レイン 「運命を悟るハマン」 1660年代前半
エルミタージュ5

旧約聖書のエステル記のお話で、ペルシャの権力者だったハマンがユダヤ人を
皆殺しにしようと画策しますが、王妃でユダヤ人のエステルの機転により
逆にハマンが死刑になってしまいます。
暗い背景の中に浮かぶハマンはトルコ風の衣装を着ていて、後ろに刑を宣告した
クセルクセス王の姿も見えます。


第3章 フランドル:バロック的豊穣の時代

ルーベンス、ヨルダーンス、ヴァン・ダイクなど、バロックの画家の作品の展示です。


第4章 スペイン:神と聖人の世紀

フランシスコ・デ・スルバラン 「聖母マリアの少女時代」 1660年頃
エルミタージュ7

聖書外典によれば、聖母マリアは3歳の時、神殿に捧げられ、そこで祈りながら
刺繍や縫物をして過ごしていたとなっています。
ムリーリョを思わせる、可愛い女の子です。

ムリーリョの作品も3点、展示されています。


第5章 フランス:古典主義的バロックからロココへ

クロード・ロラン 「トビアと天使のいる風景」 1663年
エルミタージュ11

旧約聖書のトビト書の、チグリス河畔でトビアが巨大な魚に食われようとして、
大天使ラファエルによって救われ、魚の内臓を取り出している場面です。
クロード・ロランにとっての本当の主題は風景で、夕陽が空や雲、
野原や木々を照らしています。

交流のあったニコラ・プッサンの作品や、風景画家のクロード=ジョゼフ・ヴェルネや
ユベール・ロベールの作品も展示されています。

ジャン=バティスト・シメオン・シャルダン 「食前の祈り」 1744年
エルミタージュ10

エカテリーナ2世の愛蔵品です。
お祈りの言葉を唱える男の子とそれを見つめる母と姉が描かれています。
この時代は小さな男の子には女の子と同じ服装をさせる習慣があったそうで、
椅子にかけてある太鼓は男の子であることを示しています。
落着いた色彩で何気ない日常の情景を優しく描いていて、シャルダンが
ルイ15世に謁見を許された時にこの主題の絵を献上し、評判となったので、
何点か同じ作品を描いており、ルーヴル美術館もその一つを所蔵しています。

(参考)「食前の祈り」 1740年頃 ルーヴル美術館
シ003

こちらには卵料理のフライパンが描かれていません。

ジャン=オノレ・フラゴナールとマルグリット・ジェラール 「盗まれた接吻」 1780年代末
エルミタージュ3

コメディーの一コマのようなロココ趣味に溢れた作品です。
マルグリット・ジェラールはフラゴナールの妻の妹で、オランダ風俗画を学んでいます。
フラゴナールとの共作も行なっており、衣装の表現にジェラールの特徴が見られるそうです。

他に、ヴァトー、ランクレ、ブーシェ、グルーズなど、ロココの画家の作品が揃っています。


第6章 ドイツ・イギリス:美術大国の狭間で

ルーカス・クラーナハ 「林檎の木の下の聖母子」 1530年頃
エルミタージュ2

イエスの持つ林檎は人間の原罪とキリストによる救済、パンはキリストの体を象徴しています。
たわわに実ったリンゴの下で長い金髪を波打たせた聖母マリアは、地母神のようにも見えます。

1月まで国立西洋美術館で開かれていた、「クラーナハ展 500年後の誘惑」の記事です。


エルミタージュ美術館展は2012年にも開かれていますが、今回は特にバロック、ロココの
作品が多く揃って、とても見応えのある展覧会です。

2012年に国立新美術館で開かれた、「大エルミタージュ美術館展」の記事です。


展覧会のHPです。

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【2017/03/28 19:37】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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