「雪村 奇想の誕生」展 東京藝術大学大学美術館
上野
chariot

上野の東京藝術大学大学美術館では特別展、「雪村 奇想の誕生」が開かれています。
会期は5月21日(日)までです。
4月23日(日)までの前期と25日(火)からの後期を中心にかなりの展示替がありますので、
展覧会のHPをご確認下さい。

雪村0


雪村周継は戦国時代の絵師で、生没年は未詳です。
常陸の佐竹氏の一族ですが、家を継ぐことが叶わず、臨済宗の正宗寺に入って修行し、
絵を描くようになります。
50歳代になって、関東を渡り歩き、會津の葦名氏や三春の田村氏の許に身を寄せ、
80歳代で郡山で亡くなったものと思われます。

「龍虎図屏風」(左隻) 16世紀 根津美術館
絵の音002

4月25日(火)から5月7日(日)までの展示です。
虎が吼えて起こす強風で、竹がなぎ倒されていますが、のどかな顔をした猛虎です。

(右隻:部分)
絵の音007

龍が唸り、雲が湧き、波が逆立っています。

「釈迦羅漢図」(左幅) 16世紀 茨城・善慶寺
雪村4

中央に釈迦、左右に羅漢を描いた三幅対の左幅です。
彩色画で、羅漢さんたちが中空の龍を見上げています。
善慶寺は佐竹氏の一族、長倉氏の建立した寺院です。

「列子御風図」 16世紀 東京・アルカンシエール美術財団
雪村2

4月23日(日)までの展示です。
列子は春秋戦国時代の人で、道家思想を伝えたとされています。
「風が我が身か、我が身が風か」という自由な境地を楽しんでいるところです。
荘子の胡蝶の夢の話を思い出します。
列子は風に乗って勢いよく飛び上がっています。

「呂洞賓図」 16世紀 大和文華館 重要文化財
雪村1

雪村4-11-2017_001

4月23日(日)までの展示です。
呂洞賓(りょどうひん)は唐時代の仙人で、さまざまな術を会得し、
中国では人気の高い人物です。
呂洞賓が龍に乗って見上げる先には別の龍が現れ、蓋を取った小瓶からも
小さな龍が2匹、立ち昇っています。
ひげ、衣に波頭まで左右に吹き流され、吹き荒れる風が見えるようです。

雪村の絵には、筆に勢いがあり、とぼけたところもあり、どこか突き抜けていて、
それが魅力となっています。
雪村の名も雪舟を尊敬しての命名と思われますが、時代も違うので
弟子入りしたことも無く、どうやって画技を磨いたのか分かっていません。

雪村は尾形光琳を始め、後の画家たちにも大きな影響を与えていて、
会場には光琳の作品も展示されています。

雪村の作品をまとめて観ることはなかなか無いので、この展覧会は貴重な機会です。


展覧会のHPです。

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【2017/04/11 20:01】 美術館・博物館 | トラックバック(1) | コメント(0) |
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東京藝術大学大学美術館で、3月28日から開かれている「奇想の誕生 雪村」展を、初日に見に行ってきた。上野の山の桜はまだチラホラだが、急に暖かくなったためか結構な人出であり、雪村の会場もウィークデイなのに予想外に混んでいた。展覧会の章立ては以下のようである。第1章 常陸時代 画僧として生きる 第2章 小田原・鎌倉滞在-独創的表現の確立 第3章 奥州滞在-雪村芸術の絶頂期 第4章 身近なも...
【2017/04/12 01:43】

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