「スケ―エン デンマークの芸術家村」展 上野 国立西洋美術館
上野
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上野の国立西洋美術館では日本・デンマーク外交関係樹立150周年記念、
「スケ―エン デンマークの芸術家村」展が開かれています。
会期は5月28日(日)まで、常設展の観覧券で観覧できます。

スケ―エン0


スケ―エン(スカーイェン)はデンマークのユトランド半島最北端にあり、
19世紀末から芸術家たちが集まり、芸術家村を形成したということです。
展覧会では、スケーエン美術館の所蔵する、スケ―エンに集った画家の作品、
59点が展示されています。

スケ―エンは北海とバルト海に挟まれた、最果ての小さな漁村でしたが、
近代化の影響の及ばない自然を求めて、芸術家たちが集まるようになります。

ミカエル・アンカー 「ボートを漕ぎ出す漁師たち」 1881年
スケ―エン7

ミカエル・アンカー(1849-1927)は厳しい環境の中で生活する漁師たちを描いた
作品で知られる画家で、スケ―エンを愛し、生涯を過ごしています。
北の海の荒々しさと、それに立ち向かう男たちの力強さを表す作品をよく描いています。

ミカエル・アンカー 「海辺の散歩」 1896年
スケ―エン2

芸術家たちは集まってきた結果、スケ―エンには新しい雰囲気も生まれてきます。
ミカエル・アンカーはこのような明るい光の中の情景も描いています。
スケ―エン派と呼ばれる人たちの絵は、印象派の影響を受けてか、外光の中で
日常生活を捉えています。

アンナ・アンカー 「戸外の説教」 1903年
スケ―エン6

アンナ・アンカー(1858-1935)はスケ―エン生まれで、ミカエル・アンカーと結婚しています。
アンナは村の何気ない日常風景を好んで描いています。
説教を聴く村人たちは男性と女性が別々に座っていて、夫婦で並んではいないようです。
スケ―エンが芸術家村となったのは、アンナがアンカーと結婚し、アンナの実家のホテルを
芸術家たちの拠点として開放したことによるものだそうです。

ペーダー・セヴェリン・クロヤー 「スケーエンの南海岸の画家たち」 1882年9月15日
スケ―エン5

P.S.クロヤー(1851-1909)はスケ―エン派の中心とされる画家で、海辺の情景などを
よく描いています。
太陽の光を照り返す海面や逆光の中の小舟が目を惹きます。
右端に男性の顔が少し見えるのは、写真のような構図です。

ペーダー・セヴェリン・クロヤー 「マリー・クロヤーの肖像1889年 ステインビャーにて」
スケ―エン4

妻のマリー・クロヤー(1867-1940)の肖像で、新婚旅行の時に描いています。
紫色のドレスの光沢も表された、印象深い作品です。

ペーダー・セヴェリン・クロヤー 「ばら」 1893年 
スケ―エン1

白バラの咲き乱れる庭では、木陰のデッキチェアーに妻のマリーが座って
何かを読んでいて、足許では愛犬が寝ています。
空いているデッキチェアは画家本人のもので、バラの枝と庭の草が
額縁のような効果を見せています。
幸せそうな情景ですが、後にペーダーは精神を病み、この絵のような
幸福な生活は続かなかったそうです。

マリー・クロヤー 「縫い物をする女性のいる室内」 制作年不詳
スケ―エン3

おだやかな光の差し込む室内で、タチアオイが活けてあります。
マリーも画家でしたが、結婚後は作品も少なくなり、後には室内装飾を
手掛けるようになります。

展示はアンカー夫妻とクロヤー夫妻の作品が中心で、スケ―エン派については
この展覧会で初めて知りましたが、どの作品も親しみやすく、好ましいものでした。

展覧会のHPです。

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【2017/05/09 20:13】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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