「名所絵から風景画へ-情景との対話」展 宮内庁三の丸尚蔵館
大手町
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宮内庁三の丸尚蔵館では、「名所絵から風景画へ-情景との対話」展が開かれています。
会期は6月25日(日)までで、後期が5月27日から始まっています。

風景1


いわゆる「名所絵」から、現在の「風景画」への変遷をたどる展覧会です。

「唐土名勝図屏風」(右隻) 雲谷派 江戸時代中期(17~18世紀)
風景2

中国浙江省の西湖と江蘇省の金山寺の景色です。
見たことの無い唐土(もろこし:中国)の風景を理想郷として描いていて、
実景に基いてはいません。
雲谷派は毛利家に仕えた雲谷等顔(1547-1618)に始まる一派で
、雪舟の画風を伝えています。

「北海道忍路高島真景」 野村文挙 明治43年(1910)
風景3

忍路高島(おしょろたかしま)は小樽の西にあって、かつてニシン漁で栄えた所です。
江差追分にも「忍路高島及びもないが、せめて歌棄(うたすつ)磯谷まで」と歌われています。
野村文挙(1854-1911)は四条派の画家で、西洋画に倣って、山水画に写実性を
取り入れています。
亡くなる前年の明治43年の北海道旅行で実際に写生した景色を基にした作品で、
いわゆる名所絵ではなく、「真景」を描こうとしています。
夏の忍路湾は着彩で、冬の高島岬は水墨で描かれています。
明治44年の皇太子(大正天皇)の北海道行啓の折に小樽区長より献上されています。

「夾竹桃」 山本森之助  大正3年(1914)
尚蔵002

印象派風の明るい色彩で広島県の鞆の浦を描いています。
どこという名所を題材にしている訳ではなく、何気ない景色を描くことで
「風景画」となることを示しています。
光風会の第3回展に出展され、宮内省の買上げとなっています。
山本森之助(1877-1928)は黒田清輝らの主催する白馬会に入っており、
光風会の創立にも参加しています。
アトリエを持たない画家と呼ばれ、写生旅行で得た景色を作品にしています。

「雨後」 河合玉堂 大正13年(1924)
皇10-8-2009_006

前期の展示でした。
河合玉堂得意の水辺の光景です。
大気は湿り気を帯び、小舟の人物は蓑を着け、空には虹もかかっています。
日本画ですが、木々も立体的に描かれ、西洋画の影響が感じられます。

私の行った時は大手門の入口で簡単な手荷物検査がありました。

展覧会のHPです。

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【2017/06/17 18:22】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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