「サンシャワー:東南アジアの現代美術展 1980年代から現在まで」 国立新美術館
乃木坂
chariot

六本木の国立新美術館では、「サンシャワー:東南アジアの現代美術展 
1980年代から現在まで」が開かれています。
近くの森美術館との同時開催です。
会期は10月23日(月)までです。

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両館でASEAN10か国、80組以上のアーティストの作品が展示されています。
サンシャワーとは天気雨のことで、東南アジアでよく起こる気象現象であり、
変化の多い東南アジアを表しています。

会場は撮影可能です。

バンクロック・スゥラップ 「どうやら3つの国家の統治は簡単にはいかなさそうだ」 
2015年 森美術館像

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バンクロック・スゥラップはマレーシアを拠点に活動するグループです。
マレー民族のマレーシア、フィリピン、インドネシアを統合する構想がありましたが、
実現しませんでした。

FXハルソノ 「遺骨の墓地のモニュメント」 2011年 作家蔵
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1965年のインドネシア、スカルノ政権崩壊に伴う華僑・華人への大虐殺事件では
数十万人ともされる人々が殺されています。
その殺された人たちの遺骨の写真が遺影のように並べられています。

サンチャゴ・ボセ 「受難と革命」 1989年 ボセ家蔵
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竹を束ねた中にロバに乗ったキリスト像を置き、キリストの受難と19世紀フィリピンでの
スペインに対する解放を求めた農民運動を重ねて表しています。

リー・ダラブー 「伝令」 2000/2005年 福岡アジア美術館
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カンボジアのポル・ポトによるクメール・ルージュ政権時代に伝令として使われていた
子供たちと、それとは無関係の子供たちの写真が同じような古色に仕上げられて
並んでいます。
スピーカーからは当時、禁止されていた音楽が流れています。
クメール・ルージュは近代科学も宗教も否定して原始共産制を目指しましたが、
100万人以上とも言われる犠牲者を出して崩壊しています。

イー・イラン(タム・ホン・ラム[パカード・フォト・スタジオ]との共同制作)
「バラ色の眼鏡を通して」 2017年 作家蔵

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マレーシアのマラッカにあるパカード・フォト・スタジオで撮影した膨大な家族写真を
並べています。

アリン・ルンジャーン 「黄金の涙滴」 2013年
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日本人の血を引くポルトガル人の女性がアユタヤ王朝時代にタイに伝えたとされる、
トーン・ヨートを模した3,700個の真鍮鋳物が吊り下げられています。
構造物にはアユタヤ朝の家屋の木材や第二次世界大戦の廃工場の鉄の梁などが
使われています。

スラシー・クソンウォン 「黄金の亡霊(どうして私はあなたがいるところにいないのか)」 
2017年 作家蔵

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タイのアーティストで、観客参加型のアートを制作しています。
5トンの毛糸を敷き詰め、その中に金のネックレスが隠されていて、探し出した人は
持ち帰ることが出来ます。
欲望への批判でもあるようですが、探すより遊んでいる人が多いようです。


近年発展してきた東南アジアの、植民地支配の歴史、民族構成、宗教が複雑に
絡み合う様子を反映した展示で、とても刺激になる展覧会です。

展覧会のHPです。

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【2017/09/21 19:14】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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