「天下を治めた絵師  狩野元信」展 サントリー美術館
六本木・乃木坂
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六本木のサントリー美術館では六本木開館10周年記念展、「天下を治めた絵師 
狩野元信」展が開かれています。
会期は11月5日(日)までで、休館日は火曜日です。
会期中、細かい展示替えがありますので、展覧会のHPでご確認下さい。

狩野img141

狩野元信((1476-1559)は狩野家初代の正信の子で、絵の型(画体)を定め、
工房を構え、漢画ばかりでなく大和絵も取り入れて、狩野派の繁栄の基を築いています。

元信は手本となる中国絵画を基に、真・行・草の3つの画体を生み出しています。
書体の楷・行・草に似ていて、真はかっちりとして馬遠や夏珪に倣い、行は少しくずして
牧谿に、草はさらにくずして玉澗に倣っています。

「禅宗祖師図」 狩野元信 
 六幅のうちニ幅 室町時代 16世紀 東京国立博物館 重要文化財

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このニ幅は10月2日までの展示です。
真の画体で描かれていて、右の場面は「香厳撃竹」です。
唐の僧の香厳智閑(きょうげんちかん)は、掃き掃除をしていて跳んだ瓦礫が
竹に当たった音を聞いた瞬間に悟りを得た、といわれています。

「四季花鳥図」 狩野元信 
 八幅のうち四幅 室町時代 16世紀 京都・大徳寺大仙院 重要文化財

元信img233 (1)

この四幅は10月18日からの展示です。
元信の代表作で、大きな画面は緻密に描き上げられ、色彩も華やかです。
障壁画の制作を得意とする狩野派の始まりを見せています。

元信は中国画風ばかりでなく、大和絵風の絵巻物や扇絵、仏画、肖像画なども手掛け、
守備範囲を広げています。

「酒伝童子絵巻」 画/狩野元信 詞書/近衛尚通、定法寺公助、青蓮院尊鎮 
 大永2年(1522) サントリー美術館

伽006

伽012

展示替があり、この場面のある巻三は10月18日からの展示です。
小田原の北条氏綱の注文により狩野元信と弟子が描いた絵巻で、源頼光と
家来たちが討っている場面では酒呑童子の首が源頼光に喰らい付いています。
戦国時代の好みを映して凄惨な光景ですが、他の場面では同じ日の出来事の中に、
季節の異なる紅白梅、藤、萩、菊が描かれ、目を楽しませてくれます。

「細川澄元像」 狩野元信画 景徐周麟賛 
 永正4年(1507)賛 永青文庫 重要文化財

元信img248

10月9日までの展示です。
細川澄元(1489-1520)は戦国時代の武将で、管領細川政元の養子となっていますが、
政元の死後、後継者争いの中で早くに亡くなっています。
馬上凛々しく長巻を手挟んだ勇ましい出で立ちです。

「富士曼荼羅図」 「元信」印 室町時代 16世紀 
 静岡・富士山本宮浅間大社 重要文化財

10月9日までの展示です。
三保の松原や浅間神社、富士山に登山する参詣人の列が細密に描かれた、
上質の曼荼羅です。

「白衣観音像」 狩野元信 室町時代 16世紀 ボストン美術館
海中の岩の上に正面を向いて座す観音像です。
明確な描線で描かれ、肌の色や白い衣の色彩も鮮やかな、力のこもった作品です。
明治時代にフェノロサが購入し、現在はボストン美術館が所蔵しています。


真・行・草、それぞれの画体の作品が並び、仏画、肖像画、風俗画もあって、
狩野元信がどのように狩野派の基礎を固めたのかが具体的に分かる、
興味深い展覧会です。

展覧会のHPです。


次回の展覧会は六本木開館10周年記念展、「フランス宮廷の磁器 セーブル、
創造の300年」展です。
会期は11月22日(水)から1月5日(日)までです。

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【2017/09/30 18:05】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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