「ガレも愛した―清朝皇帝のガラス」展 サントリー美術館
六本木・乃木坂
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六本木のサントリー美術館では「ガレも愛した―清朝皇帝のガラス」展が開かれています。
会期は7月1日(日)までで、休館日は火曜日です。

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中国でガラス工芸の飛躍的に発展した清朝時代のガラス工芸品と、それに魅了された
エミール・ガレの作品の展示です。
清朝のガラス器は高度の技法を用い、西洋のガラス器とは異なる趣きがあります。

清朝では康熙帝が1696年に紫禁城内に玻璃廠(ガラス工房)を設け、宮廷用のガラス器を
製造させたことに始まります。

「玉琉璃象嵌帯鉤」 戦国時代 紀元前4~前3世紀 MIHO MUSEUM
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ガラス玉が嵌め込まれたバックルです。
ベルトとバックルは元々、北方の騎馬民族の習俗です。

「藍色鉢」 清時代 おそらく雍正年間(1723~35) サントリー美術館
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康熙帝に続く雍正帝時代の作で、この頃までは成分のバランスが安定せず、
経年劣化して崩壊した物も多く、僅かしか現存していないそうです。

「白地二色被山水遊馬文蓋付壺」 1対 
 清時代 乾隆年間(1736~95) サントリー美術館

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色の違うガラスを重ねた被せガラス(きせガラス)を削り出しています。
乾隆帝の時代になると技術も飛躍的に発展し、最盛期を迎えます。

「紫色亀甲文切子鉢」 清時代 乾隆年間(1736~95) サントリー美術館
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古代ササン朝ペルシャのガラス工芸の影響を伝えるカットグラスです。

「青色文字入双耳瓶」 清時代 乾隆年間(1736~95) 永青文庫
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古代の青銅器の形を模しています。
清朝のガラス器は玉器や青銅器を模した品が多く、重厚さがあります

「金星ガラス瓶」 清時代 乾隆年間(1736~95) 
 ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館

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アベンチュリングラスという、溶けたガラスに金属片を混ぜて星のような
煌めきを出す、ヴェネツィアの技術を使っています。


撮影可能の作品もあります。

「黄色鳳凰文瓶」 1対 清時代 乾隆年間(1736~95) サントリー美術館
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木の枝に止まる鳳凰を浮彫りしています。

「紅色宝相華唐草文鉢」 清時代 乾隆年間(1736~95) サントリー美術館
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高台や宝相華文は削り出しています。

「雪片地紅被騎馬人物文瓶」 清時代 乾隆年間(1736~95) サントリー美術館
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鉾をかざした2人の騎馬武者が疾走して戦う躍動的な場面で、軍旗も風になびいています。
被せガラスの地は雪の舞うような模様が出ています。

「青緑色長頸瓶」 清時代 乾隆年間(1736~95) 東京国立博物館
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型吹成形の後、底面を浅く研磨して、高台にしています。

「乳白地多色貼獅子浮文扁壺」 清時代 乾隆年間(1736~95) 東京国立博物館
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色違いのガラスを貼って、親子の獅子を表しています。
背面に「大清乾隆年製」と彫ってあります。

町田市立博物館所蔵の鼻煙壺のコレクションも並んでいます。
鼻煙壺(びえんこ)とは粉末にしたタバコを鼻から吸い込む嗅ぎタバコを
入れて持ち運ぶ小さな容器で、清時代に盛んに作られ、ガラス製も多くあります。

「白地六彩吉祥文鼻煙壺」 清時代 乾隆~嘉慶年間 18世紀
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「白地五彩菊猫蝶文鼻煙壺」 清時代 乾隆~嘉慶年間 18世紀
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「雪片地青被人物文鼻煙壺」 清時代 乾隆~嘉慶年間 18世紀
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「白地桃色マーブル文鼻煙壺」 清時代 嘉慶~光緒年間 19世紀
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アール・ヌーヴォーの工芸家、エミール・ガレ(1846~1904)は中国や日本の工芸への
関心が高く、影響を受けた作品を生み出しています。
清時代の作品と並べて展示してあって、見分けに迷う程よく似た作品もあります。

花器「おだまき」 エミール・ガレ フランス 
 1898~1900年 サントリー美術館

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おだまきの花弁の立ち上がる様を表した、妖しいほどの造形です。

花器「カトレア」 エミール・ガレ フランス 1900年頃 サントリー美術館
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内側にも折った八角形の器で、大きく咲いたカトレアと、しぼんだカトレアを
大胆に貼付けています。

展覧会のHPです。

次回の展覧会は「琉球 美の宝庫」展です。
会期は7月18日(水)から9月2日(日)4 月25日(水)までです。

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【2018/05/19 20:29】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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