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「「仏像の姿(かたち)」~微笑む・飾る・踊る~」展 三井記念美術館
三越前
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日本橋の三井記念美術館では、特別展、「「仏像の姿(かたち)」
~微笑む・飾る・踊る~」展が開かれています。
会期は11月25日(日)までです。

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仏像の「顔」「装飾」「動きとポーズ」に注目した展示で、さまざまな姿の仏像、
約40点が展示されています。

「弥勒菩薩立像」 鎌倉時代 個人蔵
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興福寺に伝来の像で、左足を少し前に出したくつろいだ姿です。
弥勒菩薩の持物は宝塔のことが多いですが、こちらは蓮華のつぼみをお持ちです。
宝冠や光背などは銅製で、細かい細工がされ、光背には円いガラス板が
嵌め込まれています。

「観音菩薩立像」 平安時代 大阪・本山寺 重要文化財
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本山寺は高槻市にある天台宗の山寺で、戦国時代の山崎の戦いで兵火に遭った
こともあります。
直立の像で、宝冠や瓔珞(胸飾り)が細密に彫られています。

「釈迦如来立像」 鎌倉時代 滋賀・荘厳寺 重要文化財
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荘厳寺は近江八幡市の浄土宗の寺院で、元は天台宗の安養寺が織田信長の
比叡山焼き討ちの際に焼かれ、慶長年間に浄土宗寺院として再建されたものです。
京都の清凉寺の国宝釈迦如来立像を模して彫られた、清凉寺式と呼ばれる姿で、
直立し頭髪は縄を巻いたような形、両肩に回した衣は同心円状の衣文を作り出しています。
清凉寺釈迦如来立像は平安時代に宋からもたらされた仏像で、当時の宋の様式とも違う、
インド風の特異な形です。
如来(釈迦如来、阿弥陀如来など)は真理を悟っているので、通常、宝飾品は着けません。

「菩薩坐像」 平安時代 岐阜・臨川寺 重要文化財
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像高30㎝近くの小さな像で、2体展示されているうちの1体です。
まぶたは厚く、両手先を失っていますが、横笛を吹いている奏楽菩薩、供養菩薩
ではないかということです。
平安時代初期の作と思われるとのことで、平等院鳳凰堂の供養菩薩に比べ、
厚みのある顔と体躯です。
臨川寺は関市の黄檗宗の寺院で江戸時代の創建なので、この像は他の寺院から
伝わったのでしょう。

「阿弥陀三尊像のうち両脇侍像」 平安時代 大阪・四天王寺 重要文化財
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共に展示されている阿弥陀如来座像とは時期は同じものの作風が違うことから、
元はこの組み合わせではなかったらしいとのことです。
踊るように片足を後ろに上げている珍しい姿で、顔立ちは優しく、上半身は裸で
条帛(肩からたすきに掛ける布)も着けていません。

「天部立像」 平安時代 個人蔵
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松山市の黄檗宗長隆寺に伝来の四天王像の1体です。
一木造で、兜を被り、憤怒の形相を見せ、胸と両膝に獣面を付けています。

「毘沙門天立像」 平安時代 東京国立博物館 重要文化財
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片足に重心を乗せ、右手に鉾、片手に宝塔を持っていて、彩色や截金がかなり
残っています。
鎌倉時代に盛んになる、目に水晶を嵌める玉眼の早い例です。
像内に収められた、毘沙門の姿を捺した110枚の紙(印仏)に天応保2年(1162)と
記されており、同時期の作と思われます。
奈良市中ノ川町にあった中川寺十輪院持仏堂に伝来に伝来した像です。
中川寺は平安時代の創建で、浄瑠璃寺や岩船寺に近く、江戸時代には衰微し、
明治初期に廃絶しています。

「不動明王立像」 鎌倉時代 埼玉・地蔵院
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宝剣を振りかざし、髪が風になびく珍しい姿で、肩幅も広く堂々としていて、
慶派の作と思われるとのことです。
地蔵院は川口市にある真言宗の陣で、平安時代の創建とされています。

「不動明王立像」 鎌倉時代 個人蔵
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右足を岩に乗せ、大見えを切るように左をにらみつける、躍動的な姿で、
鎌倉時代中期の名品とのことです。
衣に朱色の彩色や、網目文、雷文の截金が残っています。

「伽藍神立像」 鎌倉時代  奈良国立博物館
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伽藍神は寺院を守護する神で、鎌倉時代以降、宋の影響を受けた禅宗や
泉涌寺系の寺院に伝わっています。
頭巾を被り、着衣の裾を胸の前で結び、袖や袴をひるがえした、躍動的な姿です。
大黒様に似ていることから、かつては走り大黒と呼ばれていたそうです。


東京藝術大学文化財保存学専攻(彫刻)による仏像の模刻作品も何点か展示されています。

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益田芳樹作の興福寺の天燈鬼・龍燈鬼の復元模刻は、朱色と緑の肌が鮮やかで、
ぎょろりとした玉眼は大きく、銅線の顎髭がとげとげしています。
今は古色に包まれている仏像も完成したときはこんなに華やかだったのかと感心します。

「陶製象香炉 金襴手宝珠形火屋」 永樂和全 1887年
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美術館入口に飾られています。

展覧会のHPです。


次回の展覧会は特別展、「国宝 雪松図と動物アート」展です。
会期は12月13日(木)から2019年1月31日(木)までです。

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【2018/09/22 18:08】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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