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「インドの叡智展」 駒込 東洋文庫ミュージアム
駒込・千石
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駒込の東洋文庫ミュージアムでは「マハトマ・ガンディー生誕150周年記念 
インドの叡智展」が開かれています。
会期は5月19日(日)までです。

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インド独立運動の指導者、マハトマ・ガンディー(1869-1948)の生誕150周年を記念して、
インドの歴史と文明についての資料が展示されています。

「リグ・ヴェーダ」 フリードリヒ・マックス・ミュラー翻訳 1849-73年
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「ヴェーダ」は紀元前11世紀から紀元前5世紀にかけてインドで編纂された宗教文書類です。
「リグ・ヴェーダ」はその内、神々への讃歌を集めたものです。

七福神のうち、弁才天、毘沙門天、大黒天はインド由来の神様だそうです。

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「アショーカ王刻文」 アレクサンダー・カニンガム 1877年 カルカッタ刊
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マウリヤ朝のアショーカ王(紀元前268年頃 - 232年頃)が各地に刻ませた
倫理規定の刻文を集めています。
アショーカ王は仏教を保護したことでも知られています。

「妙法蓮華経(サンスクリット語)」 1070年頃書写 ネパール
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ヤシの葉(貝葉)に書き、穴に通した紐でまとめた、初期仏教の経典の形をしています。
仏教の原典を求めて、初めてチベットに入った日本人僧の川口慧海(1866-1945)が
持帰った経典の一つです。
妙法蓮華経(法華経)は大乗仏教の主要経典で、日本仏教にも大きな影響を与えています。

インドの染織の展示です。

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「カシミアショール」
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山羊の毛で織った綴れ織りで、欧州で愛好されました。
マンゴーなどを模した文様は欧州でペイズリー文様として親しまれるようになります。
ペイズリーはスコットランドの都市で、カシミアショールの需要の高まりに応じて生産が
盛んになっています。

「悉曇章(しったんしょう)」 平安初期後期(11世紀頃)書写
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悉曇はサンスクリットの漢字音写で、悉曇文字は梵字とも呼ばれます。
梵字の音韻表で、これを元に日本の五十音表が成立したと考えられています。

「人形之内 唐天朝三美人」 歌川国芳作 1856年
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浮世絵版画で、中国、インド、日本(本朝)の美人が琵琶、笙、箏を合奏しています。
深川の永代寺で行われた、生きているように作られた等身大の生人形(いきにんぎょう)を
見せる興行の様子です。
中国、インドの二人は想像上の姿で、インドの人は西洋風です
中国、インドは唐天竺(からてんじく)と呼ばれ、とてもなく遠い所という意味で使われました。

「増訂華英通語」 福沢諭吉編 1860年
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幕府の使節団の一員として咸臨丸で訪米した時に購入した、広東語と英語の対訳の
単語集の英語に和訳を加えたものです。
「curry」という単語が初めて日本に紹介された例とされています。
日本で広まったカレーはインド式ではなく、イギリス経由のいわゆる海軍カレーだと
いわれています。
日本にインド式カレーを伝えたのはインド独立運動家のラース・ビハーリー・ボース
(1886-1945、チャンドラ・ボースとは別人)で、「新宿中村屋」に伝わりました。
また、同じくインド独立運動家のA.M.ナイル(1905-1990)も戦後、銀座に「ナイルレントラン」を
開店し、カレーなどのインド料理を伝えています。

「ペルシャ・インド・トルコのミニアチュール絵画より「シャー・ジャハーンの肖像」」
  F. R. マーティン著 1912年 ロンドン刊

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ムガール帝国最盛期の皇帝でタージ・マハルを建立した、シャー・ジャハーン
(1592-1666)の肖像です。
ムガル絵画はペルシャ絵画とインド絵画の融合した、細密で洗練された宮廷絵画です。

「インド大反乱の歴史」 チャールズ・ボール著 1859年頃 ロンドン、ニューヨーク刊
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セポイの乱とも呼ばれていたインド大反乱(1857-59)についての研究書です。
この反乱によりムガル帝国は滅亡し、イギリスは東インド会社を廃止して、
インドを直接統治することになります。

「イギリスのインド統治」 ジョージ・カーゾン著 1925年 ロンドン刊)
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1877年にヴィクトリア女王がインド皇帝を兼ねることでインド帝国が成立します。
インド総督だったジョージ・カーゾンがインド駐在中のカルカッタとインド総督府に
ついて書いたものです。
カーゾンの提案により、カルカッタには壮麗なヴィクトリア記念堂が建てられました。

「ガンディー自叙伝」 マハトマ・ガンディー著 1927年(1949年、ロンドン刊)
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副題が「真実をわたしの実験対象として」となっていて、自己の内面について語り、
政治運動にはあまり触れていません。

「印度は語る」 野口米次郎著 1936年 
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詩人の野口米次郎が1935年にインドを訪問した時の記録で、ガンディーとの
会見についても詳しく書いています。
チャルカ(糸車)で綿糸を紡ぐガンディーの姿はインド独立運動の象徴となっています。

「インドの闘争」 スバス・チャンドラ・ボース著 1935年 ロンドン刊
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スバス・チャンドラ・ボース(1897-1945)はインド独立運動の指導者です。
ガンディーの非暴力主義とは合わず、日本の協力を得てインドの武力解放を目指しますが、
日本の敗戦により果たせず、台湾での飛行機事故で亡くなっています。

インドについての資料は植民地時代の宗主国、イギリスの物が多いようです。
イギリスはインドの直接統治により大英帝国を完成させますが、第2次世界大戦後の
1947年にインド、パキスタンは独立し、他の植民地も続いて独立して、大英帝国は
終わりを迎えます。
現在のイギリスはEUから離脱し(BREXIT)、インドなど旧植民地や自治領で構成される
イギリス連邦諸国との関係を強めようとしているようです。

 
次回の展覧会は「漢字展―4000年の旅」です。
会期は5月29日(水)から9月23日(月・祝)までです。

東洋文庫ミュージアムのHPです。

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【2019/05/04 20:29】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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