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「みんなのミュシャ ミュシャからマンガへ―線の魔術」展 Bunkamuraザ・ミュージアム
渋谷
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渋谷のBunkamuraザ・ミュージアムでは、「みんなのミュシャ ミュシャからマンガへ
―線の魔術」展が開かれています。
会期は9月29日(日)までです。

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アール・ヌーヴォーのグラフィック・デザイナー、画家として人気の高いアルフォンス
・ミュシャ(1860-1939)の展覧会です。
今回は、初期の作品や、ミュシャの影響を受けた1960-70年代のアメリカ・イギリスの
グラフィック・アートや現代の日本のマンガ家、アーティストの作品も展示されています。

会場の一部は撮影可能です。

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ミュシャは現在のチェコのモラヴィア地方の生まれで、パリに出て絵画の修業をしながら
印刷所で働いた1895年に、たまたまサラ・ベルナールの舞台、「ジスモンダ」のポスターを
制作することになり、作品は大評判になって、デザイナーとしての地位を確立します。

修業時代の人物デッサンも展示されていましたが、的確な描写で、特に表情をはっきり
描いていて、後のデザイナーのミュシャを予感させます。

アルフォンス・ミュシャ 「椿姫」 1896年 カラーリトグラフ ミュシャ財団
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サラ・ベルナールの舞台、「椿姫」のポスターです。
椿に合わせて、白を基調にしており、ひるがえる衣装や星の模様が華やかさを増しています。

アルフォンス・ミュシャ 「黄道十二宮」 1896年 カラーリトグラフ ミュシャ財団
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黄道十二宮は空の太陽の通り道にある12の星座を言います。
輪の中におうし座、ふたご座、かに座、しし座、おとめ座などが見えます。
かに座はかにというより、えびのようです。

アルフォンス・ミュシャ 「ジョブ」 1896年 カラーリトグラフ ミュシャ財団
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タバコ会社のコマーシャル・ポスターで、煙がジグザグ状に上がり、女性の髪は
豊かに広がっています。
背後の模様も会社名の略称、JOBの字を図案化しています。

アルフォンス・ミュシャ 「舞踏―連作〈四芸術〉より」
 1898年 カラーリトグラフ ミュシャ財団

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「舞踏」「絵画」「詩」「音楽」の連作で、「舞踏」は朝の風に髪をなびかせて立つ女性です。

アルフォンス・ミュシャ 「ツタ」 1901年 カラーリトグラフ ミュシャ財団
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画面全体が緑色の植物模様で覆われ、女性の髪もツタで飾られています。
肩には古代風のパルメット模様も入っています。

アルフォンス・ミュシャ 「ヒヤシンス姫」 1911年 カラーリトグラフ ミュシャ財団
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モラヴィア出身のミュシャはフランスで成功を納めますが、やがてスラヴの文化への
傾倒を深め、1910年に50歳でチェコに戻ります。
プラハの国民劇場で初演されたバレエ・パントマイム、「ヒヤシンス姫」のための
ポスターです。
モデルはヒヤシンス姫を演じる、チェコを代表する女優、アンドゥラ・セドラチコヴァーです。
赤いヒヤシンスの冠を被ったヒヤシンス姫は両腕と膝をこちらに向け、立体感を出す
工夫をしています。

ミュシャは後の作家たちに影響を与えています。

表紙デザイン:藤島武二 「みだれ髪」 復刻版(日本近代文学館 1968年)
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「みだれ髪」は明治34年(1901)に出版された、与謝野晶子の第一歌集です。
ミュシャを取り入れたデザインです。
藤島武二がフランスに留学したのは1905年なので、それ以前からミュシャは日本で
注目されていたことが分かります。

山岸凉子 「アラベスク」より「真夏の夜の夢」 1975年 カラーインク・紙 個人蔵
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「アラベスク」は1971年から1975年にかけて発表された、バレエを題材にした
長編マンガです。
「真夏の夜の夢」はシェイクスピアの戯曲で、バレエにも翻案されています。
人物の背景の輪や、花の装飾的な表現など、ミュシャに倣っています。

松苗あけみ 「星座の少女」 1989年 カラーインク・紙 個人蔵
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ミュシャの特徴の輪や波打つ髪が見られます。

天野喜孝 「ファイナルファンタジー XIV 嵐神と冒険者」
 2010年 アクリル・紙 個人蔵

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「ファイナルファンタジー」シリーズは1987年から始まったゲームソフトです。
ゴシックの雰囲気のある作風ですが、ミュシャの影響も感じられます。


ミュシャは今も日本でも人気が高く、よく展覧会の開かれる作家ですが、
日本の作家たちにもこのような影響を与えているのかと、改めて感心しました。

2017年に森アーツセンターギャラリーで開かれた「ミュシャ展」の記事です。
この展覧会では大作、「スラヴ叙事詩」20点すべてが展示されました。

2013年に森アーツセンターギャラリーで開かれた「ミュシャ展 パリの夢
モラヴィアの祈り」の記事
です。

展覧会のHPです。


次回の展覧会は「リヒテンシュタイン 侯爵家の至宝展」です。
会期は10月12日(土)から12月23日(月)までです。

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【2019/08/01 20:12】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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