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「黄瀬戸・瀬戸黒・志野・織部 -美濃の茶陶」展 六本木 サントリー美術館
六本木・乃木坂
chariot

六本木のサントリー美術館では、サントリー芸術財団50周年「黄瀬戸・瀬戸黒・志野・織部
-美濃の茶陶」展が開かれています。
会期は11月10日(日)まで、休館日は火曜日です。
会期中、一部展示替えがあるので、展覧会のHPで確認してください。

美濃img946


室町時代末期から安土桃山時代にかけて、茶器への嗜好が唐物から和物に
変わったことで、美濃焼が注目されるようになります。
そこで、美濃焼も黄瀬戸・瀬戸黒・志野・織部など、さまざまなスタイルを
生み出していきます。


「黄瀬戸大根文輪花鉢」 桃山時代・16-17世紀 相国寺 重要文化財
美濃img077 (1)

黄瀬戸・瀬戸黒の名は、近くの尾張の瀬戸地方が窯業の盛んな地域だったので、
付けられたものとのことです。
黄瀬戸は黄色の釉を掛けた陶器で、銅による緑や鉄による褐色の斑文があります。
大根の絵が彫られ、葉に緑が添えられた、のどかな絵柄で、丁子唐草と梅花唐草で
縁取られています。
実業家で茶人の益田鈍翁の旧蔵です。

「黄瀬戸宝珠香合」 桃山時代・16-17世紀 根津美術館
香合img208 (5)

宝珠の形をした香合で、天辺の緑色がアクセントになっています。

「瀬戸黒筒茶碗 銘 宗潮黒」 桃山時代・16-17世紀 香雪美術館
美濃img077 (2)

瀬戸黒は白土の茶碗に鉄釉を掛け、釉が溶けた頃に窯から取り出して冷やし、
黒い色を出したものです。
茶碗のみが焼かれ、筒型で、高台が低いのが特徴です。

「志野茶碗 銘 卯花墻(うのはながき)」 桃山時代・16-17世紀 国宝
室町三井002

志野焼は日本で最初の白釉陶器で、長石釉を使っています。
鉄絵で描いた縦横の線と白い釉を垣根に咲く卯の花に見立てています。
切り立った形で、歪みを持たせ、へらの跡も付け、桃山風の豪快な姿を
しています。
ぷつぷつと気泡の浮いた肌も鮮やかで力強さがあります。
日本で焼かれた茶碗で国宝に指定されているのは、これと本阿弥光悦作の
「白楽茶碗 銘 不二山」の二つだけです。

「志野茶碗 銘 広沢」 桃山時代・16-17世紀 湯木美術館 重要文化財
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釉がなめらかで、輪の形の文様などが浮かんでいます。

「鼠志野茶碗 銘 横雲」 桃山時代・17世紀 湯木美術館
美濃img077 (3)

鼠志野は、鬼板と呼ばれる鉄泥を化粧掛けし、掻き落としで模様を付け、
長石釉を掛けたものです。

「鼠志野鶺鴒文鉢」 桃山時代・16-17世紀 東京国立博物館 重要文化財 
桃004

縁の部分が大きく広がった鉢です。
鬼板を掛け、白く残った部分を川の岩に見立て、掻き落としで鶺鴒(セキレイ)を
描き足すという、遊び心のある意匠です。

「鼠志野柳文鉢」 桃山時代・16-17世紀 サントリー美術館
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こちらは掻き落としで柳を描いています。

「織部州浜形手鉢」 桃山時代・17世紀 サントリー美術館
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織部焼は古田織部の考案で始められたとされています。
食器が中心で、型を使った複雑な形の物も多くあります。
これも型で作った器で、白土と赤土をつなぎ合わせた片身替わりで、
白土には緑釉を掛け、赤土部分には白泥で梅花、輪、菊花、
吊るし柿などを描いています。

「織部松皮菱形手鉢」 桃山時代・17世紀 北村美術館 重要文化財
茶陶img242 (5)

松皮菱は松の樹皮の割れに似た形からその名があります。
両側から緑釉で挟んでいます。

「織部南蛮人燭台」 桃山時代・17世紀 サントリー美術館
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高さ約30cmで、緑釉が上着と籠に軽く掛かり、茶人好みの剽げた味わいがあります。
足の部分に燃えさしを入れる引き出しも付いています。
異国情緒あふれる南蛮文化を偲ばせます。

美濃焼を研究し、再現に尽くした荒川豊藏(1894-1985)、加藤唐九郎
(1897-1985)の志野や黄瀬戸・瀬戸黒の作品も展示されています。
加藤藤九郎作の志野茶碗、「紫匂」もあります。
美濃の茶陶の多彩さ、新鮮さを味わえる展覧会です。

展覧会のHPです。

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【2019/09/12 19:51】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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