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「茶の湯の名碗 高麗茶碗」 日本橋 三井記念美術館
三越前
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日本橋の三井記念美術館では特別展、「茶の湯の名碗 高麗茶碗」が開かれています。
会期は12月1日(日)までです。

高麗img005 (1)


会期中、一部展示替えがありますので、展覧会のHPでご確認下さい。

高麗茶碗は朝鮮で焼かれた器で、茶の湯の茶碗に見立てられた茶碗と、
日本のために焼かれた茶碗に分けられます。
高麗茶碗といいますが、多くは朝鮮時代に焼かれたものです。

見立てられた茶碗の多くは16世紀に焼かれています。
日本のために焼かれた茶碗には御所丸茶碗、半使(はんす)茶碗や御本茶碗などがあり、
多くは16世紀末から17世紀初めに焼かれています。

(見立てられた茶碗)

「大井戸茶碗 有楽井戸」 朝鮮時代・16世紀 東京国立博物館
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大井戸の名の通り、大きな茶碗です。
胴の上の部分が少し立ち、釉薬の照りも落着き、高台にかいらぎ(釉薬の縮れ)があります。
織田有楽斎の所有とされ、松永安左エ門の寄贈です。

「蕎麦茶碗 銘花曇」 朝鮮時代・16世紀 三井記念美術館
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めぐっている青灰色から花曇の名があります。
蕎麦茶碗は平たい形で、口縁に向かって開いているのが特徴です。

「粉引茶碗 三好粉引」 朝鮮時代・16世紀 三井記念美術館
三004

粉引茶碗は生地に白化粧をした上に釉をかけていて、粉を吹いたような肌をしています。
釉の掛け残しの火間(ひま)がくっきりと付いています。
戦国時代の武将、三好長慶(1522-1564)が所持していたので、この名があります。
粉引茶碗は作例が少なく、「三好粉引」「松平粉引」「津田粉引」が代表例とのことです。

「三島茶碗 二徳三島」 朝鮮時代・16世紀 三井記念美術館
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三島茶碗は細かい模様が伊豆の三嶋大社の配布していた三島暦に似ている茶碗です。
千利休が所持し、後に二徳という袋師が所持したことからこの名があります。
見込みには模様が入っていますが、胴の外側には横線が一本入っているだけです。

「紅葉呉器茶碗 銘菊月」 朝鮮時代・16世紀
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呉器茶碗は禅寺で使う木碗に似て、胴が丸く高台が高く裾広がりになっている
茶碗のことです。
釉色の赤いのを紅葉呉器といいます。

(日本向けに焼かれた茶碗)

御所丸茶碗 古田高麗 朝鮮時代・16~17世紀 三井記念美術館
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御所丸とは桃山時代の朝鮮との御用貿易船のことです。
日本の茶人の注文により朝鮮で焼かれ、朝鮮貿易船で運ばれた品と思われます。
古田織部の所持とされ、厚手でぶっくりしており、くびれの入った胴にゆがみがあります。
御所丸茶碗としては古い作とされています。

御所丸茶碗 朝鮮時代・17世紀 三井記念美術館
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楕円形で白釉と黒釉の掛かった片身替りと呼ばれる色合いになっています。
えぐるようなへらの削り跡も付いていて、個性の強い姿をしています。
ちょっと吹雪饅頭を思い出します。

絵半使割高台茶碗 朝鮮時代・17世紀 藤田美術館
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半使茶碗は朝鮮通信使に同道した通訳(半使)が持参し、対馬藩に売った茶碗です。
呉器に似た形で、木のようなものが描かれ、高台に切込みがあります。

「御本立鶴茶碗 銘千歳」 朝鮮時代・17世紀 三井記念美術館
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御本茶碗は17世紀から18世紀中頃に対馬藩が釜山の倭館を設け、家臣を派遣し、
御本(手本)に従って焼かれた茶碗です。
薄手の筒型茶碗で、徳川家光の描いた鶴の絵を下絵にしています。
展示室には対馬藩から倭館に送られた、茶碗や花器の詳細な手本も展示されています。

「彫三島茶碗」 朝鮮時代・17世紀 三井記念美術館
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茶碗の内にも外にも桧垣文や花文が彫られ、白土で象嵌された、装飾的な茶碗です。

「狂言袴茶碗 銘浪花筒」 朝鮮時代・17世紀 東京国立博物館
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薄手の茶碗で、丸文と飛鳥文を象嵌し、青磁釉を掛けています。
狂言役者の袴の文様に似ていることからこの名があります。
大阪の鴻池家に伝来しています。

「伊羅保片身替茶碗 千種伊羅保」 朝鮮時代・17世紀
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伊羅保茶碗はざらついた表面が特徴で、見込みに刷毛目が付いています。
片身替は二つの釉薬を掛け分けてあります。

「絵御本松竹梅文茶碗」 朝鮮時代・17~18世紀 三井記念美術館
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展示室入口に置かれています。
いかにも日本的な好みの絵柄です。

100個ほども並んだ茶碗を見ていると、高麗茶碗も色々な種類があるものだと思います。
特に、井戸茶碗など初期の見立て茶碗には作為が無く、素朴な味わいを楽しめます。

展覧会のHPです。


次回の展覧会は「国宝雪松図と明治天皇への献茶」です。
会期は12月14日(土)から2020年1月30日(木)までです。

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【2019/10/26 17:14】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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