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「東山魁夷の青・奥田元宋の赤 ―色で読み解く日本画―」 広尾 山種美術館
恵比寿
chariot

山種美術館では開館10周年記念特別展、「東山魁夷の青・奥田元宋の赤
―色で読み解く日本画―」が開かれています。
会期は12月22日(日)までです。

山種色163 (1)


絵画の色彩に注目した展示で、青、緑、赤、黄、黒、白、銀、金に注目しています。
特に東山魁夷の深く静かな青色、奥田元宋の燃え上がる赤色は有名です。

(青)

東山魁夷 「年暮る」 1968年
教科書1

親交の深かった川端康成に、京都の風景の残っている今のうちに描くように
奨められ、取り組んだ作品の一つで、河原町にあるホテルの屋上からの景色です。
手前の家の窓に一つ、明かりが点いていて、いかにも京都の暮れの情景です。

小野竹喬 「沖の灯」 1977年
水001

夕陽に焼けた雲の色が海に映り、沖には漁火が見えます。
最晩年の作で、色も形も単純化され、本質だけになっています。

宮廻正明 「水花火(螺)」 2012年
水002

四国の四万十川の投網漁を題材にしていて、真昼に一瞬咲いた花火を捉えています。
幾何学的な構図で、水面を点描で描き、網の目も細かく一本一本描き込んでいます。

(緑)

山口蓬春 「卓上」 1952年
西005

日本画とは思えないようなキュビズム風のモダンな作品ですが、装飾的なところは
やはり日本画で、緑色が爽やかです。
山口蓬春は洋画出身ということもあってか、近代西欧画を積極的に取り入れています。

東山魁夷 「緑潤う」 1976年
山種色163 (3)

修学院離宮の庭です。
親交の深かった川端康成に、京都の風景の残っている今のうちに描くように奨められ、
取り組んだ4点のうちの一つです。

(赤)

奥田元宋 「奥入瀬(秋)」 1983年
山種色163 (4)

縦約2m、横約5mの大作で、奥入瀬渓流の紅葉を描いています。
奥田元宋は赤色をあふれるように使ったことで有名で、「元宋の赤」と
呼ばれています。
その赤は深く、荘厳さがあります。

伊東深水 「婦人像」 1957年
男001

洋装の女性がテーブルに頬杖を突いている姿で、モデルは女優の小暮実千代です。
柔らかな線描で、白い帽子、大きな白い襟と、赤い口紅、赤い長手袋の
対比が印象的です。
黒いテーブルにもその姿が映り、モデルの華やかさを良く表しています。
伊東深水は鏑木清方に師事しており、美人画を得意としています。

(黄)

竹内栖鳳 「鴨雛」 1937年頃
山種色163 (2)

暖かい春の日、黄色、白、茶色のアヒルのヒナがかたまって、にぎやかな鳴き声が
聞こえてきそうです。に

小林古径 「三宝柑」 1939年
西003

研ぎ澄まされた線描による日本画ですが、陰影も付けられ、立体感があります。
小林古径の到達した、近代日本画の形です。

「憶昔(おくせき)」 小倉遊亀 1968年
百花004

古九谷の徳利に山吹の花を取り合わせています。
小林古径が愛蔵し、作品にも描かれた品で、後に小倉遊亀に譲られています。
花と陶磁器の取り合わせも、小林古径の清雅な気品に対して小倉遊亀は
ふっくらと艶やかです。

(黒)

奥村土牛らしい簡潔な線と構図による、美人画とは違った、端正な姿です。
色数を抑えた上品な色遣いで、黒振袖の裾模様は、金泥で俵屋宗達風の鶴、
帯の模様も金泥の笹です。
口紅、かんざし、帯揚げの赤がアクセントになっています。
おちょぼ口と、やや上目遣いの目が表情を初々しく見せています。

守屋多々志 「慶長使節支倉常長」 1981年
男003

列柱のあるテラスからローマの街並を眺める支倉常長です。
支倉常長は伊達政宗の命でローマに派遣され、元和元年(1615年)に
法皇パウルス5世に謁見しています。
はるばるとここまで来た思いであろう常長は、白と黒の市松模様のタイルに
合わせるように、白の小袖に黒の裃というシックな姿で描かれています。
一緒にいるグレート・デーンやヨクシャー・テリアらしい犬も白と黒です。

前田青邨 「蓮台寺の松陰」 1967年
前田004

嘉永7年(1854)、日米和親条約締結のために前年に続き来航したペリーの艦隊が
下田沖に停泊していた時に、吉田松陰は外国への密航を企て、下田の蓮台寺に
潜伏しています。
その時の松陰の姿を描いたもので、現在も当時のまま残っている家で、松陰の
使ったという机や硯を見て、作品の想を得たということです。
研ぎ澄まされた線描で、行灯の光に照らされた若々しい松陰の顔を描き出しています。

「舞妓」 1954年
奥村004

列柱のあるテラスからローマの街並を眺める支倉常長です。
支倉常長は伊達政宗の命でローマに派遣され、元和元年(1615年)に
法皇パウルス5世に謁見しています。
はるばるとここまで来た思いであろう常長は、白と黒の市松模様のタイルに
合わせるように、白の小袖に黒の裃というシックな姿で描かれています。
一緒にいるグレート・デーンやヨクシャー・テリアらしい犬も白と黒です。

(白)

上村松篁 「白孔雀」 1973年
山種003

大きな作品で、ハイビスカスとともに描かれた白孔雀は眼を見張る長さの輝く
飾り羽を伸ばしています。
鳥の絵を好んで描いた上村松篁らしい、くっきりとした明快な作品です。
胡粉で描いた羽根は白く輝いています。

(銀)

加山又造 「華扇屏風」 1966年
金銀010

季節の花を描いた扇面を貼り並べた扇面散らし屏風です。
継ぎ紙、色の異なる銀箔、野毛、銀泥などを駆使した、加山又造らしい、
とても工芸的な作品です。

田渕俊夫 「輪中の村」 1979年
金銀004

木曽川下流の輪中の風景です。
背景の部分は銀箔を紙に貼った時に偶然出来る皺をそのまま使って、
雲の感じを出しています。

(金)

森田曠平 「出雲阿国」 1974年
歴005

歌舞伎の始まりと云われる阿国歌舞伎の場面を二曲一双の屏風に描いています。
阿国歌舞伎図屏風や、狩野長信の花下遊楽図から想を得た作品です。
かぶき者らしく蛭巻拵の刀を担ぎ、腰に瓢箪を提げた阿国は十字架を着けています。
覆面の立姿で鼓や太鼓を打つ囃子方、振り向く阿国は輝く金箔に包まれ、音曲まで
聞こえてくるようで、躍動感に満ちています。

画家と色いうと、ジヨット・ブルー、マネの黒、ユトリロの白の時代、ピカソの青の時代、
関根正二のヴァーミリオンなどが思い浮かびます。

次回の展覧会は「上村松園と美人画の世界」です。
会期は2020年1月3日(金)から3月1日(日)までです。

山種美術館のHPです。

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【2019/11/26 19:42】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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