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「金工のかたりべ」展 京橋 LIXILギャラリー2
京橋
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京橋のLIXIL:GINZA2階のLIXILギャラリー2では「クリエイションの未来展」第14回として、
宮田亮平監修 「金工のかたりべ」展が開かれています。
場所は中央区京橋 3-6-18 です。
会期は3月20日(火)まで、水曜日は休館日です。

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金工作家で文化庁長官の宮田亮平さんの監修で、鍛金、鋳金、彫金といった
技法や流派、所属団体の枠を超えた作家たちの作品を展示しています。
第一期は2月13日(火)まで、第二期は2月15日(木)から3月20日(火)までです。
出展作家は第一期、第二期ともに以下の11名です。

相武常雄、飯野一朗、大角幸枝、尾崎悟、北村眞一、田中照一、中川衛、
橋本真之、原典生、春山文典、宮田亮平

会場は一部を除き、撮影可能です。

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相武常雄 「天恵」 銅、ステンレス、アクリル、金消し
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異なる風合いの金属を組合わせています。

飯野一朗 「金彩直文筥 和」
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丸い形をしていて、金の光を抑えてあります。

大角幸枝 「南鐐花瓶 駘蕩」
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南鐐とは精製した上質の銀のことで、ひねりの入った形です。

尾崎悟 「接吻」
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ステンレスで、反射した光が壁に写っています。

北村眞一 「蝋型朱銅金彩扁鉢」
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朱銅とは斑紋を浮出させた銅で、アケビのような形をして、内側は金箔が輝いています。

田中照一 「曄」 銅、赤銅、金
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器面を複雑に重なった金の帯がうねっています。

中川衛 「象眼朧銀花器 北杜の朝」 四分一、赤銅、金、銀、銅
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いろいろな金属を使っていて、四分一とは銀が1/4の銀と銅の合金です。

橋本真之 「凝集力」
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生物のような形の銅板が壁に貼り付いています。

原典生 「草創紀」
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銅板に七宝釉薬で彩色しています。

春山文典 「風道」 アルミニウム
題名のイメージに比べて、角張った造形です。

宮田亮平 「シュプリンゲン 波」
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琳派風の波に宮田さん特有のイルカが踊っています。

金属工芸品も加工する技法により、色、艶、硬さ、肌合いに多彩な変化があって、
どうやってこの作品を造っていったのだろうと思います。

展覧会のHPです。


【2018/02/08 20:41】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「陶片・追憶 平井智展」 京橋 LIXILギャラリー3
京橋
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京橋のLIXIL:GINZA2階のLIXILギャラリー3では2月20日(火)まで、
「陶片・追憶 平井智展」が開かれています。
場所は中央区京橋 3-6-18 で、水曜日は休館日です。

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展示室は撮影可能です。

平井智さん(1947-)は尼崎市出身で、1972年にイタリアに渡り、
ファエンツァでマヨリカ焼の制作を続けています。

マヨリカ焼はイタリア産の鈴釉陶器のことで、スペインのマヨルカ島から
陶器が輸入され、陶器職人も渡ってきたことから、この名があります。
鈴釉のつくる白地に明るい彩色を施した後、焼成しています。
ファエンツァはイタリア中部の都市で、中世以来、陶器の生産地として知られ、
ファイアンス焼の語源ともなっています。

地中海世界を思わせる、くもりなく明るい彩色の陶器を割って、造形しています。

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富士山のような形をしています。

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裏側です。

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優しい絵柄で、手描きの味わいを見せています。、

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陶片が窯跡から出土したようで、過去への想いを呼び起こします。

展覧会のHPです。


【2018/02/08 20:39】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
『グレース・タン 「Materials & Methods」』展 銀座 ポーラ ミュージアム アネックス
銀座一丁目
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銀座のポーラ ミュージアム アネックスでは、『グレース・タン
「Materials & Methods」』展が開かれています。
会期は2月18日(日)まで、入場無料です。
場所は中央区銀座1-7-7、ポーラ銀座ビルの3階です。

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グレース・タンさん(1979-)はマレーシア生まれのシンガポール在住で、
ファッションデザインを基にした作品を制作しています。
会場は撮影可能です。

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波のような大きなうねりがあり、華やかなドレスをまとっているようです。

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葉やキノコのような物がむくむくと沸き上がって繁茂し、光の中に浮かんでいます。

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「素材置き場」もあって、組合わせていろいろな造形が出来そうです。

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どれも、繊維などの素材の持つ、感触、形態を活かした、柔らかみのある面白い作品です。

展覧会のHPです。


【2018/02/06 19:52】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「ブリューゲル展 画家一族 150年の系譜」 東京都美術館
上野
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上野の東京都美術館では特別展、「ブリューゲル展 画家一族 150年の系譜」が
開かれています。
会期は4月1日(日)までです。

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ピーテル・ブリューゲル1世(1525-1530頃―1569)に始まるブリューゲル一族の作品を
中心にした、16、17世紀のフランドル絵画を紹介する展覧会です。
ほとんどが個人蔵の作品で、日本で観ることの出来る貴重な機会です。
画家の生没年は展覧会の資料に拠っています。
2月18日(日)までは一部の作品が撮影可能です。

ピーテル・ブリューゲル1世[下絵] ピーテル・ファン・デル・ヘイデン[彫版]
「最後の審判」 1558年 エッチング、エングレー ヴィング、インク 個人蔵

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ヒエロニムス・ボス風の絵で、神に裁かれ、地獄に堕ちる人たちが怪物の口に
呑み込まれています。
ピーテル・ブリューゲル1世はボスに倣った絵をよく描いていますが、農民の姿を
細密に描いた画家としても有名で、その画風は子孫に受け継がれています。

ピーテル・ブリューゲル2世 「鳥罠」 1601年 油彩、板 個人蔵
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ピーテル・ブリューゲル2世(1564-1637/38)は1世の長男で、幼い頃に
父が亡くなっているので、父から絵を習ってはいません。
フランドルの風景を描いた1世の画風を忠実に模した作品で、
冬の凍った川で遊んでいる人たちを描いています。

右の方に、板を倒して鳥を捉える罠があって、つっかえ棒に結んだ紐が
家のドアに延びています。

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左下には水を汲むための穴が開けてあって、間違って人が落ちると、
下を流れている川に捉えられてしまうそうです。

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横56.6㎝の絵ですが、人気のあった作品で、ピーテル・ブリューゲル2世だけで
40点以上、他の画家を合わせると100点以上の模倣作があるとのことです。

ピーテル・ブリューゲル2世 「野外での婚礼の踊り」 1610年 油彩、板 個人蔵
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部分
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ブリューゲル1世以来、人気の高かった、農民の生活を描いた作品で、
手前で村人たちが踊り、花嫁の前のテーブルに置かれたお盆には
お祝いのコインが入っています。
この頃のフランドル地方は農村でも貨幣経済が発達していたようです。

ピーテル・ブリューゲル2世 「七つの慈悲の行い」 1616年 油彩、板 個人蔵
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食物の供与(下左)、衣服の供与(下右)、飲物の供与(中左)、巡礼者の歓待(中)、
病人の治療(中右)、囚人の慰問(上左)、死者の埋葬(上中)です。
囚人の慰問が入っているのも面白いところです。

ピーテル・ブリューゲル2世 「精霊降誕祭の花嫁」 
 1616年以降 油彩、板 デッサウ、アンハルト絵画館

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精霊降誕祭は新約聖書に始まる宗教行事ですが、春の収穫祭と結び付いています。
子供たちが花婿花嫁に扮してごちそうをもらおうと練り歩いているところです。

ヤン・ブリューゲル1世 「ノアの箱舟への乗船」
 1615年頃 油彩、板 デッサウ、アンハルト絵画館

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ヤン・ブリューゲル1世(1568-1625)はピーテル・ブリューゲル1世の次男で、
花の絵が得意だったことから、花のブリューゲルと呼ばれています。
一つの画面にさまざまの動物を収める絵もよく描いていて、ノアの箱舟は
それにふさわしい画題です。
描き方は父と同じく細密です。

ヤン・ブリューゲル2世 「聴覚の寓意」 1645-1650年頃 油彩、カンヴァス 個人蔵
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ヤン・ブリューゲル2世(1601 –1678)はヤン・ブリューゲル1世の子で、父に絵を習い、
父の絵の模索も描いています。
同じフランドルの画家、ルーベンスたちとの共同制作も行なっています。
聴覚の寓意ということで、楽器の並ぶ中で女性が楽器を弾いています。
他に戦争、平和、嗅覚、愛の寓意を描いた作品も展示されています。

ヤン・ブリューゲル1世、2世 「机上の花瓶に入ったチューリップと薔薇」
 1615-1620年頃 油彩、板 個人蔵

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親子の共同制作で、チューリップの縞模様はウイルス性の病気なのですが、
当時はそれが分からず珍重されたそうです。

ヤン・ブリューゲル2世 「籠と陶器の花瓶に入った花束」 
 1640-1645年頃 油彩、板 個人蔵

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ヤン・ピーテル・ブリューゲル 「花の静物」 1661年 油彩、カンヴァス 個人蔵
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ヤン・ピーテル・ブリューゲル(1628-1664)はヤン・ブリューゲル2世の長男で、
1646年にアントウェルペンの画家組合に花の静物画家として登録されています。
弟のアブラハムとともにイタリアに赴き、二人ともそのまま戻らずにイタリアで亡くなっていて、
この絵もイタリアで描いたと思われます。

アブラハム・ブリューゲル 「果物の静物がある風景」 1670年 油彩、カンヴァス 個人蔵
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アブラハム・ブリューゲル(1631-1697)もヤン・ブリューゲル2世の子で、花の絵を
得意としています。
雲の湧く風景の前に山盛りの果物を置いていて、シュルレアリスムの趣きがあります。

ヤン・ファン・ケッセル1世 「蝶・カブトムシ・コウモリの習作」 
 1659年 油彩、大理石 個人蔵

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ヤン・ファン・ケッセル1世(1626-1679)はヤン・ブリューゲル1世の孫で、
ピーテル・ブリューゲル1世のひ孫に当たります。
動物や植物、虫などを細密に描いています。

4代にわたるブリューゲル一族が親から子へと同じような画風を伝えているのは、
日本の狩野派と似たところがあります。
一族の活動した頃のフランドル地方は八十年戦争と呼ばれるオランダ独立戦争
(1568-1648)の時期に当たり、平穏とは言えない時代に画業を引き継いでいった
ことになります。

展覧会のHPです。


東京都美術館の次回の特別展は「プーシキン美術館展──旅するフランス風景画」です。
会期は4月14日(土)から7月8日(日)までです。

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【2018/02/03 21:10】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「没後40年 熊谷守一 生きるよろこび」展 東京国立近代美術館
竹橋
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竹橋の東京国立近代美術館では企画展、「没後40年 熊谷守一 生きるよろこび」が
開かれています。
会期は2018年3月21日(水)までです。

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熊谷守一(1880-1977)の没後40年を記念して、200点以上の作品を中心にした
展示がされています。

どの絵も小さいサイズで、大きな絵を描いておらず、自分を強く押し出そうという
気持は無かったことが窺えます。
画業前半の絵は重く暗い色調ですが、徐々に画面が平面化し、赤い輪郭線が
現れてきて、後の熊谷守一らしさが出てきます。
変わり目は1940年前後のようです。

「ハルシヤ菊」 1954年 愛知県美術館 木村定三コレクション
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極度に単純化された形と明るい色彩、平面的な画面という、熊谷守一特有の
画風の作風です。
カタツムリもいて、どこかユーモラスです。

「朝の日輪」 1955年 愛知県美術館 木村定三コレクション
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朝の太陽の光もいくつかの色に分解されています。
均一で丁寧な塗り方です。

「ヤキバノカエリ」 1956年 岐阜県美術館
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熊谷守一には5人の子がいましたが、3人を病気で喪っています。
長女の萬の遺骨を持った長男と、熊谷と次女を描いていて、単純化された画面の中に
哀しみがあります。
自分たちを第三者からの視点で見て描いている、珍しい絵でもあります。
ドランの「ル・ペックを流れるセーヌ川」に構図が似ているそうで、熊谷はマティスなどの
画家の作品も研究しています。

「稚魚」 1958年 天童市美術館
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魚が勝手な方向を向いているところに可笑しさがあります。
マティスの代表作、「ダンス」にも似ています。

「鬼百合に揚羽蝶」 1959年 東京国立近代美術館
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1956年、76歳の時に軽い脳卒中になり、以後は外出せず、庭の小さな自然を観察して、
作品にしています。
草花や蝶、蟻などの他、雨の水滴まで描いています。
蟻がどの脚から動き出すか分かるまで観察したそうですが、写生してそのまま
絵にするのではなく、夜にアトリエで再構成して描いています。

「猫」 1965年 愛知県美術館 木村定三コレクション
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猫を描いた絵が何点も並んでいます。
家にはいつも飼い猫だか野良猫だか分からない猫がいたそうです。
これだけ単純化されても、しっかりと猫です。

「木村定三コレクション」で知られる木村定三(1913-2003)は名古屋の実業家で、
美術品を愛好し、収集した数多くの美術品を愛知県美術館に寄贈しています。
1938年に名古屋での熊谷守一の個展を見て感激し、熊谷の作品の購入を続けて
援助しています。
木村定三は熊谷守一の他、池大雅、与謝蕪村、浦上玉堂、小川芋銭、須田剋太などの
作品を収集していて、文人や脱俗の風のある画家を好んだようです。

熊谷守一のスタイルの確立した後の作品が多数展示されているほか、そこに到るまでの
時期の作品や資料も展示され、存分に熊谷守一の世界を味わえる展覧会です。

展覧会のHPです。


次回の展覧会は、「生誕150年 横山大観展」です。
会期は2018年4月13日(金)から5月27日(日)です。

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【2018/02/01 19:23】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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Author:chariot
東京のビルの多い街で暮らしています。

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